カラフル絵本特集
これからますます寒くなる季節(※この特集は12月に更新しました)。レオ・レオニ特集で『フレデリック』を紹介していますが、この本の中に、冬に向けて主人公のフレデリックが「色を集める」というシーンがあります。そこで今回は、色の少ない冬に向けてカラフルな絵本を集めました。
カラフルな絵本を描いている、荒井良二さん、エリック・カールさん、長新太さん、ブライアン・ワイルドスミスさん。それぞれの作家さんの中から「色鮮やかな絵本」を何冊かずつご紹介します。
ピックアップ絵本
荒井良二さん(1)『さるのせんせいと へびのかんごふさん』
こんな病院に行きたい!
この本の中で圧倒的な存在感を持つ“へびのかんごふさん”。
薬草を飲んで薬を調合したり、噛み付いて注射したり、胃カメラになって患者の胃の中に入っていったり…etc。
へびの看護婦さんの技を最大限に活かして さるの先生は次々と患者を治療します。最後に、へびの看護婦さんは○○になってしまうというオチまでついていて、とても笑えます。(ちなみに、さるのせんせいは荒井良二さんそっくりです)
続編の『へびのせんせいと さるのかんごふさん』は、一日だけ先生と看護婦さんが交代するという話です。
荒井良二さん(2)『きんの ことり』
読み聞かせ絵本
全てカラーのページではありませんが、そのかわり文章に色の言葉が散りばめられていて別の意味でカラフルな絵本です。タイトルは“金の小鳥”ですが、鳥が出てくるお話ではありません。北風の子が主人公。
南風のように決して喜ばれない北風。北風の子が来るたびに、人間や動物たちは家の中に隠れてしまいます。落ち込む北風の子の耳に、自分を呼ぶ声が聞こえました。銀杏の木が足元にいる子猫を暖めるために自分の葉を散らしてほしいというのです。ラストにタイトルの意味がわかり、北風だけど心温まる話です。
エリック・カールさん(1)『はらぺこ あおむし』
ロングセラーの穴あき絵本!
エリック・カールさんといったら、この一冊!
一匹のあおむしが蝶になるまでの成長を描いたものですが、 このあおむしくん、食べる食べる!その食べっぷりに感心&見ていると気持ちがいいです。そしてこの本の特徴である“穴あき”がうまく使われていて、あおむしくんが梨やオレンジ・アイスにキャンディーを食べている姿を想像させます。子供はきっと、この穴に指を突っ込んだり穴からのぞいたりして遊ぶのだろうなぁと思います。
この絵本をそのままぬり絵にした、『わたしだけの はらぺこあおむし』という本もあります。表紙の“エリック・カール作”の下に色を塗った人の名前を書き込むことが出来るので、エリック・カールさんとの合作になるのですよ~!
エリック・カールさん(2)『ことりをすきになった山』

『ことりをすきになった山』
文:アリス・マクレーラン 絵:エリック・カール
訳:ゆあさふみえ
出版社:偕成社(1987)/本体価格:\1,400
ページ数:24P
大きさ:28.6cm×20.8cm×1cm
読み聞かせ絵本
動物も植物もない岩だらけの孤独な山が、ある日ジョイという名の渡り鳥と出会います。初めて出会った動物に山は喜び、ジョイにずっとここで暮らしてほしいと頼みます。もちろん食べ物もない場所で暮らせるはずもなく、ジョイは、「私や私の子供・子孫たちが1年に1度ここに来て、歌をさえずりましょう」と約束しました。
約束通り一年に一度ジョイはやって来ますが、それでも山は寂しさに耐えかねて、ある年、心が爆発してしまいました。岩の底から涙を流し続け、やって来るジョイの歌声さえも届きません。
また季節がめぐり、ジョイが持ってきたものがありました。それは一つの種…。
長新太さん(1)『ドオン!』
こんなケンカならいいかもしれない?
いたずらばかりして家を追い出されたこうちゃんの頭に、同じくいたずらばかりで家を追い出された鬼の子ドンが落っこちてきました。「なんだよ、おまえ!」
二人のケンカが始まります。ケンカといっても太鼓のたたき合い!そのうちにケンカの参戦者が増えていき、こうちゃんとドンのお父さん・お母さん。こうちゃんの犬・猫。ドンの牛・鳥。人間たち。鬼の仲間たち。みんなで太鼓をたたき合う見開きのシーンは圧巻です。仲直りも太鼓のケンカならではの方法で、面白いと思いました。女の子より男の子が好きな絵本だと思います。
長新太さん(2)『おしゃべりな たまごやき』
読み聞かせ絵本
王様の物語を多く手がける寺村輝夫さんと長新太さんのコラボ絵本。
大量の鶏が小屋から逃げ出す事件が発生!王様が鶏に追いかけられています。誰が鶏小屋を開けたのか?
犯人探しが始まります。実は犯人は王様。もちろん犯人は捕まるはずがありません。しかし王様の部屋に一羽の鶏がかくれていました。王様は鶏に言い含めます。「いいか、わしが鶏小屋を開けたなんて誰にも言うなよ」
でも、このことが後になって…。王様のヒヤヒヤしている様子が見ものです。
ユニークな結末で、赤い色が印象的な絵本です。
ブライアン・ワイルドスミスさん(1)『パズル』
見てもきれい、読むのも楽しい
年少向けの絵本。ストーリーはなく、1画面1画面を見ながら数を数えたり 答えを見つけ出したり 想像したりする本なので、自分で考える力を養えます。例えば、雨が降っていてヤギの下に子猫が2匹いる絵を見て子猫たちはどうしてヤギの下にいるのか?と、問いかけます。(もちろん、雨宿りのため)他に、カラフルな場面があって、この中で自分の好きな色はどれ?と、問いかけたり。
子供が一人で読む本というより、親子でいろいろお話をしながら楽しめる本です。





